フランスを代表する高級ブランド「LOOK」の2018年モデル展示発表会にいってきました。
フランスの高級ブランドと言えば、LOOKとTIMEが2大ブランドとしてしばしば挙げられます。どちらのメーカーもペダルの製造から始まって、金属フレームが全盛だった1980年代にいち早くカーボンフレームの製造を手がけるようになり、カーボンフレームの先駆的スペシャリストとして現在の地位を築きました。
2018年モデルはデザイン的に「やっちまった感」のあるTIME社に対して、LOOK社は今までになかった超軽量な新作フレームを発表して話題を集めています。ほとんどのメーカーが既存のフレームにディスクブレーキをくっつけて「2018年NEWモデル」として発表しているなかで、LOOKの「785 HUEZ RS」は完全なる新作で、しかもリムブレーキ仕様のみ。他のモデル(MTBを除く)もディスクブレーキ仕様は出しませんでした。全体の流れに逆らうようでもありますが、個人的には好感が持てます。2018年は「LOOK推し」でいくかもしれません。
モデル名の「HUEZ」はもちろん、ツール・ド・フランスでお馴染みの有名すぎる峠「Alpe d’Huez」に由来していることからヒルクライムに特化した設計のようです。
新モデル「785 HUEZ RS」の詳細は既にメディアでも報じられていますが、まず取り上げられるのがその重量。フレーム730g、フロントフォーク280gとかなり軽量に仕上げられているのがわかります。数字だけ見ると他にももっと軽いフレームはあるし、同等の重量のモデルだって数多く存在します。しかし、このフレームをLOOKが作ったということに大きな意味があります。
BB形式はシマノとも互換性が高いプレスフィット86を採用(ZED2クランク付属の「785 HUEX RS ZED」はBB65)。フレーム内部を見ればプリプレグ積層の丁寧な仕事がうかがえます。多種類のカーボン素材を使い分けることで、剛性や強度を犠牲にすることなく、厚さわずか0.6mmの極薄なチューブに仕上げています。
気になる価格はフレーム単体で¥380,000(税別)、フレーム+ZED2クランク+BBで¥480,000(税別)。
このフレームは2018年度の大ヒットモデルになるのはまちがいなさそうです。ヒルクライムレースの会場はLOOKだらけになるかもしれません。
785 HUEZ RSの下位グレードに、同じ形状でカーボン素材を変更してコストを抑えた「785 HUEZ」があります。こちらはフレーム990g、フロントフォーク350gと、数値上はいたって平凡。完成車仕様のみでの販売となり、ULTEGRA完成車(7.9kg)で¥399,800(税別)、105完成車(8.2kg)で¥320,000(税別)、まさに「憧れのLOOKがこの価格で」といった感じでしょうか。
フラグシップモデルの「795シリーズ」はディスクブレーキ搭載は見送られ、細かな改良が加えられてメンテナンス性と操作性が向上しました。名称もブレーキ内蔵の「795 AERO LIGHT RS」とノーマルブレーキの「795 LIGHT RS」となり、前作同様、エアロステム、Eポスト2、ZED3クランクが付属します。
ヘッド周辺のケーブルルーティーンが見直され、組付けやケーブル交換が大幅にやりやすくなりました。ハンドリングも良くなっています。さらにDi2のフレーム内蔵ジャンクション(EW-RS910)に対応するようになりました。
765シリーズは「765 OPTIMUM」に名称変更で仕様は継続です。765 HMは「765 OPTIMUM RS」に名称変更です。予想外だったのが、695 LIGHTと695ZR UDも継続となっていることでした。まさに「不朽の名作」フレームですね。
LOOK 2018年モデルの受注を本日から開始いたします。初回注文分に関しましては特別割引(10月末まで)もございますので、ご予約はお早めに!
text■塚田
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