ヤマハの電動アシストロードバイク「YPJ-R」をアルテグラDi2に組み替えました。
最近発売されたばかりの新型アルテグラR8050Di2で組みます。フレームは特殊な設計ではありますが、既にケーブル類はフレームに内蔵されているので、Di2も当然内装できそうです。ただし、BB一体のアシストユニットを一度取り外す必要があります。
まずは右クランクを取り外します。普通のコッタレスクランク抜き工具で外せます。
チェーンリングはスパイダーごと外します。中央のナット(逆ネジ)をゆるめるのですが、チェーンを取り付けた状態じゃないとうまく回りません。
チェーンリングと右クランクは外さなくてもアシストユニットは取り外せますが、今回はチェーンリングも同時に新調するので取り外しました。
アシストユニットは3本のボルトで固定され、フレームにぶら下がるような格好で取り付けられています。全て完全に外さなくても、ボルト2本を外せば作業に必要なスペースが確保できました。
他の配線と絡まったり断線したりしないように注意します。
ジャンクションAに繋がるケーブルはダウンチューブ内を通します。バッテリーはシートポストに内蔵し、ケーブルはシートチューブを通ります。フロントディレーラー・リアディレーラー行きのケーブルはBB下から。4本のケーブルをジャンクションBでつないでダウンチューブ内に収めます。
フロントディレーラーの配線。通常よりも長めのケーブルが必要でした。リアディレーラーへは右チェーンステーに沿わせます。
ジャンクションAの代わりに「SC-MT800」を取り付けました。
このSC-MT800はギアポジションディスプレイやバッテリー残量表示になるばかりでなく、ジャンクションAとワイヤレスユニットを兼ね備えます。しかも、ジャンクションAとワイヤレスユニットを合わせた値段よりも3900円くらい安いのです。ULTEGRA Di2やDURA-ACE Di2と組み合わせても問題なく機能します。ただ、ケーブルのコネクトが3ポートのみなので、TT用Di2と組み合わせる場合は注意が必要です。
ちなみに、SC-MT800と同機能の部品でXTRグレードの「SC-M9051」というものもあります。違いは見た目だけです(こっちは「XTR」って書いてあるだけで¥1500くらい高い)。
ハンドル周りの配線はやや複雑ですが、シフトケーブルが無くなるので機械式コンポよりもすっきりしたような気がします。
1台の自転車にバッテリーを2種類も積んでいるのはなんだか変な感じです。USB変換ケーブルを使えば、アシストモーターのバッテリーからDi2バッテリーへの充電は可能です。逆はできません。
近い将来にはE-バイク関連の部品はどんどん進化してもっと便利になってくると思います。今後が楽しみなジャンルのひとつですね。
text■塚田