最近、手組みホイールの組立て依頼をたくさんいただくようになりました。
手組みのメリットは、完組みホイールにはないオリジナリティを追求できる点や、リムやハブのチョイスや組み方によっては超軽量ホイールも作れるし、剛性や耐久性の高い頑丈なホイールも作れます。リムやハブの種類に限りはありますが、組み合わせのバリエーションでいえは完組みホイールの種類よりも圧倒的に多いです。さらには手組みのほうが同等性能の完組みホイールよりも安く仕上がる場合も多いです。
しかし、手組みで作れるホイールの性能にも眼界はあります。専用設計された特殊構造のリムやハブを使った完組みホイールの方がより軽くて強いホイールを作るうえで有利なのは確かです。それなのにたいしたことのない完組みホイールが多いのもまた確かです。
なぜかこのところ、シマノAFLINEハブでの組立て依頼も多くいただいています。このハブは内装11段変速となっており、このハブを使いたい場合は手組みでホイールを作るしかありません。
ところでこのハブ、11段変速の仕組みが中にぎっしり詰まっているのでめちゃくちゃ重いんです。どんなに軽く組んでも後輪だけで2kgは超えてしまいます。それでもこのハブを使いたい人たちは相当な「物好き」です。
今回は後輪を2本組みましたが、それぞれ別のお客さんです。片方はMTB用の26インチリム、もう一方は700cクリンチャーリムです。どちらも32Hで14番プレーンスポークを使いました。ディスクブレーキ対応ハブなのでJIS組みです。
手組みホイールの納期は、ハブやリムの入手性にもよりますがおおよそ1~2週間くらいです。持ち込みでの組立て依頼も受け付けております。20インチなどの小径ホイールはスポークの長さによっては用意できない場合がありますのでご注意ください。
text■塚田