アルテグラグレードの油圧ブレーキ対応のデュアルコントロールレバーST-R8020がようやく入荷してまいりました。Di2対応のST-R8070もありますが、こちらは変速は機械式対応です。
見た目的にはノーマル(ST-R8000)よりもひとまわり大きいですが、油圧タンクを内蔵していると思えばコンパクトに仕上がっていると思います。ブラケット部分の握った感じは105のSTI(ST-5800)と同じくらいの太さでしょうか。
まずSTIレバーとブレーキキャリパーを油圧ホースで接続します。ホースの末端処理がきちんと出来ていないとオイル漏れの原因になるので確実な作業が必須です。
STIレバー側のホース固定ボルトは特殊なサイズとなっています。
STIレバーのアタマのところにブリーディング用のじょうご(アダプターが必要)を取り付けます。そしてキャリパー側から注射器でオイルを注入していくと、気泡混じりのオイルがじょうごのところまで上がってきます。気泡が混ざらなくなってきたら一旦止めます。
次に、じょうご内のオイルの気泡が抜けたら、キャリパー側からオイルを抜きます。じょうごの油面に注意しながら、オイルに気泡が混ざらなくなったら止めます。
今度はレバーを握った状態でキャリパー側の栓を緩めてすぐ締めるを数回繰り返します。これでキャリパー内部の気泡はおおよそ抜けます。
最後にレバーを数回握ってホース内などに残ったわずかな気泡を逃がします。これでアタリが出ればじょうごを取り外してブリーディング作業は完了です。
意外と簡単そうに見えますが、実際は結構かんたんです。MTBのオイルブリーディングとやることはほぼ一緒です。ただし、手順通りにやらなかったり途中で不十分があったりすると、いくらやってもうまくいかずにオイル内のエアーを完全に抜くことができません。下手をすれば自転車も部屋もオイルまみれになったりするのである程度の慣れは必要かもしれません。
キャリパーをフレームに固定するときは、ローターとブレーキパッドが干渉しないように注意します。ここは0.1mm単位の結構シビアな作業です。フレームのキャリパー取り付け面やローターの精度が求められるのので、必要に応じて加工を施します。
今後ディスクブレーキのロードバイクが普及していけばこのような作業を行う頻度は増えてくるでしょう。組み付け後は年一回のオイル・ブレーキホース交換をメーカーは推奨していますが、ちゃんとした組み付けがされてあって保管状態がよければもっと長持ちすると思います。ブレーキは安全にかかわる部分なので、自信の無い方はショップにお任せするほうがいいかもしれません。
text■塚田