画期的な電動変速システムDi2と、これまた革新的なALFINEを組み合わせた未来(?)の変速システムです。
このページではALFINE Di2に必要なパーツについて解説致します。
※各パーツの組み合わせについては内蔵ファームウェアの更新が必要となる場合がございます。あらかじめご了承下さいませ。ファームウェアの更新や各種設定にはE-tube Projectを使用します(シマノからダウンロード可能です 詳しくはコチラ>>)。
ALFINE Di2(外装バッテリー)の一般的な組み合わせ | ||
商品名 | 備考 | |
内装ハブ |
SG-S7051-11(11速) SG-S7051-8(8速) |
8速と10速から選択 |
モーターユニット |
MU-S705 MU-UR500(後継モデル) |
8速と10速から選択 |
スプロケット |
CS-S500(ガード無) NEXUS用スプロケット |
18T~23Tから選択。チェーンテンショナーを使用する際は18T/20T |
小物一式 | SM-S705 *1 |
フレーム形状により回り止めワッシャーを選択 |
チェーンテンショナー | CT-S500/CT-S510 |
フロント変速の有無によって選択。 フレームによっては不要。 |
チェーン |
CN-HG53/HG93 |
シマノHG9速チェーン。 |
シフトスイッチ | SW-S705 |
その他Di2用スイッチも 一部使用可能。 |
ジャンクションA | SC-MT800/SC-M9051/SC-S705 *2 |
SC-MT800/M9051は Bluetooth経由でDi2設定可能。 |
ジャンクションB | SM-JC40(外装用) | |
バッテリー | SM-BTR1(外装用) |
BT-DN110+SM-BTC1の 組み合わでもバッテリー外装可能です。 |
バッテリーマウント | BM-DN100 *3 |
Bluetooth対応版新マスターユニット。 フレームによって形状を選択。 |
接続ケーブル | EW-SD50 (3本~) | フレームにより長さを選択。 |
充電器 | SM-BCR1+SM-BCC1 | 充電器+ACケーブル |
※青字のものは機械式ALFINEと共通パーツとなります。
※内蔵用バッテリーBT-DN110+バッテリケースSM-BTC1の組み合わせでも外装バッテリー仕様は可能です。この場合はジャンクションBは不要となります。充電器は内蔵バッテリー用充電器に変更となります。
*1.小物一式SM-S705は機械式用の小物一式SM-S700,SM-S7000-8,SM-8S31でも代用可能(カセットジョイントは不使用)。
*2.SC-MT800,SC-M9051を使用する際はBM-DN100が必要となります(SM-BMR1/2では動作しません)。詳しくはコチラ>>
*3.バッテリーマウントSM-BMR1/2とBM-DN100の違いはファームウェア記憶容量の大小です。
ALFINE Di2(内蔵バッテリー)の一般的な組み合わせ | ||
商品名 | 備考 | |
内装ハブ |
SG-S7051-11(11速) SG-S7051-8(8速) |
8速と10速から選択 |
モーターユニット |
MU-S705 MU-UR500(後継モデル) |
8速と10速から選択 |
スプロケット |
CS-S500(ガード無) NEXUS用スプロケット |
18T~23Tから選択。チェーンテンショナーを使用する際は18T/20T |
小物一式 | SM-S705 *1 | フレーム形状により回り止めワッシャーを選択 |
チェーンテンショナー | CT-S500/CT-S510 | フロント変速の有無によって選択。フレームによっては不要。 |
チェーン |
CN-HG53/HG93 |
シマノHG9速チェーン |
シフトスイッチ | SW-S705 |
その他Di2用スイッチも一部使用可能。 |
ジャンクションA | SC-MT800/SC-M9051/SC-S705 *2 | SC-MT800/M9051はBluetooth経由でDi2設定可能。 |
ジャンクションB | SM-JC41(内装用) | |
バッテリー | BT-DN110(内蔵用) |
Bluetooth対応版の新マスターユニット。 バッテリーの固定はシートポスト内が一般的。 |
接続ケーブル | EW-SD50(3本~) | フレームにより長さを選択。 |
充電器 | SM-BCR2+USB ACアダプター(1A以上) | 充電器+ACアダプター |
※青字のものは機械式ALFINEと共通パーツとなります。
※SC-MT800,SC-M9051を使用する際はBT-DN110が必要となります(SM-BTR2では動作しません)。詳しくはコチラ>>
*1.小物一式SM-S705は機械式用の小物一式SM-S700,SM-S7000-8,SM-8S31でも代用可能(カセットジョイントは不使用)。
*2.SM-BTR2とBT-DN110の違いはファームウェア記憶容量の大小です。
ダウンロードはコチラから>>
ソフトウェアE-tube PROJECTでALFINE Di2コンポの設定変更、ファームウェアのバージョンアップやエラーチェックが可能です。
※ALFINEの場合は主に多段変速(スイッチの押しっぱなし変速)の設定に使用すると思います。
E-TUBE PROJECTで設定変更可能な項目 | ||
ディスプレイの設定 | ビープ設定 | ビープ音のオン/オフを切り替えます。 |
表示時間 | 無操作時に表示が消えるまでの時間を設定します。 | |
スイッチ設定 |
変速スイッチとサスペンションスイッチの機能設定です。 |
|
モーターユニットアジャスト設定 | モーターユニットによるギアの変速調整を行います。 | |
多段変速設定 | 多段変速オン/オフ | 多段変速を使用するかどうかを選択します。 |
変速間隔時間 | 多段変速の変速間隔時間を設定します。 | |
段数リミット | 長押し時の変速段数を設定します。 |
E-tube PROJECTを使用するにはパソコンやスマホ/タブレットと接続する必要があり、システム内に下記の組み合わせが必要となります。
パソコンと有線接続 | ||||
ジャンクションA |
+ |
充電器 |
←→ |
パソコン (USB接続) |
SC-MT800*1 SC-M9051*1 SC-S705 |
(ジャンクションAの 充電ポートに接続)*2 |
|||
または | ||||
PC接続ユニット SM-PCE1 (ジャンクションA/Bの空きE-tubeポートに接続) |
||||
*1. SC-MT800,SC-M9051を使用する際は 新マスターユニット(BT-DN110,BM-DN100)が必要となります。 (SM-BTR2やSM-BMR2では動作しません) *2.外装用バッテリーSM-BTR1で運用する場合はSM-BCR2を充電ポートに接続しても充電できません。パソコンとの通信のみとなります。 |
※これからALFINE Di2一式を揃える場合はジャンクションAはSC-MT800かSC-M9051の二択となると思います(この二つも機能面の違いは無し)。ワイヤレス機能も実装しているので後からワイヤレスユニットを買い足す必要もありません。
有線でパソコンと接続する場合は内蔵バッテリー用充電器SM-BCR2が価格も安いのでオススメです(内蔵バッテリーで運用する場合はそもそも必需品ですね)。SM-PCE1は高価ですがパーツ単品(内蔵バッテリーのみなど)でパソコン接続が可能なためエラーチェックが容易です。
スマートフォン/タブレット*1と無線接続(詳しくはコチラ>>) | ||
ワイヤレスユニット ※下記から1つのみ装着*2 |
+ |
スマートフォン/タブレット (Bluetooth LE接続) |
SC-MT800*3 SC-M9051*3 EW-WU101*3 EW-WU111*3 |
||
*1.エラーチェックはタブレット用アプリのみ可能 *2.ワイヤレスユニットを複数装着すると正常動作しません。 *3.上記ワイヤレスユニットを使用する際は新マスターユニット(BT-DN110,BM-DN100)が必要となります。(旧マスターユニットSM-BTR2やSM-BMR2では動作しません) |
Di2仕様の内装ハブです。外見は機械式ハブとそっくりですが電動変速専用です。
対応フレームエンド幅は135mm、フレームへの固定はナット止めのみとなります。QRでの固定はできません。ディスクブレーキに対応しています(センターロックローターに対応しています)。もちろんリムブレーキでの運用も可能です。
11速用:SG-S7051-11
8速用:SG-S7051-8
選び方のご注意
ホール数は32Hまたは36Hから選べます。ご使用予定のリムに該当ホール数のラインアップがあるか必ず確認して下さい。特にディスクブレーキ専用リムや27.5インチリムの場合は36Hの入手が困難な場合があります。ハブのカラーはブラックとシルバーから選べます。
当店ではリムと同時ご購入でホイール組も承っております。また当店オリジナル手組ホイールもご用意しております。詳しくはコチラ。
ギア比
内装部のギア比は下表のようになっています。
表の上側は低速ギア側、下側は高速ギア側となります。
この表によると11速タイプは高速ギア(重いギア)側が充実していることが分かります。
また11速タイプのほうが隣のギアとの歯数差(という表現は正しくありませんが)が少なく、よりクロスレシオであることも分かります。
SG-S7051-11 SG-S705(11速) |
SG-S7051-8(ALFINE)(8速) SG-C6061(NEXUS)も同じです |
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トータル | 409% | 307% | |
低速 ↑
↓ 高速 |
1 | 0.527 | 0.527 |
2 | 0.681 | 0.644 | |
3 | 0.770 | 0.748 | |
4 | 0.878 | 0.851 | |
5 | 0.995 | 1 | |
6 | 1.134 | 1.223 | |
7 | 1.292 | 1.419 | |
8 | 1.462 | 1.615 | |
9 | 1.667 | ||
10 | 1.888 | ||
11 | 2.153 |
シマノではフロントチェーンリングのギア比を下記のように推奨しています。
11速:1.8~2.0
8速:2.0~2.25
※ギア比の算出はフロントチェーンリング歯数÷リアスプロケット歯数です。
例:フロンントチェーンリング45T,リアスプロケット23Tではギア比は1.95となります。
実際の変速操作を行うのがMU-S705(モーターユニット)です。ケーブルはこのMU-S705に接続します。
※11速用と8速用がありますが違いはファームウェア部分のみです。E-tube PROJECTで書き換えればどちらにも対応可能です。
※MU-S705は廃盤となりました。後継モデルはMU-UR500となります。
アルフィーネDi2ではメーカー推奨は18T~23Tとなります(チェーンテンショナーを使用する場合は18T/20Tが対応します)。
CS-S500(チェーン脱落ガード無18Tまたは20T)とNEXUS用スプロケットの一部が使用可能です。チェーン脱落ガード付きはガードがモータユニットに接触してしまうので使用できません。
スプロケットの固定にはスナップリングCを使います。
シングルスピードチェーン(1/2x1/8)をお使いの場合は内装3段用厚歯スプロケット(3.0mm厚)も使用可能です。2.3mm厚スプロケットでもシングルチェーン運用可能ですが、チェーンが左右に若干動くのでチェーンラインによってはチェーンが外れやすくなります。またシングルスピードチェーンの場合は純正チェーンテンショナーCT-S500,CT-S510は使用できません。
シマノではフロントチェーンリングはギア比が下記となるように設定することを推奨しています。
11速:1.8~2.0
8速:2.0~2.25
ギア比の算出はフロントチェーンリング歯数÷リアスプロケット歯数です。
例:フロンントチェーンリング45T,リアスプロケット23Tではギア比は1.95となります。
SM-S705(8L/8R)ストレートドロップエンド用
内装ハブをフレームに固定するのに必要な小物パーツ一式です。8速,10速兼用です。
※機械式用の小物パーツ一式SM-S700やSM-S7000-8,SM-8S31でも代用できます(付属のカセットジョイントは使用しません)。
セット内容
回り止めワッシャーについて
フレームのエンド形状や角度によって対応する回り止めワッシャーを選びます。SM-S705には標準でストレートドロップエンド用の8L(グリーン)/8R(ブルー)が付属します。
最初からシマノ内装ハブが装着されている自転車の場合は回り止めワッシャーをアルフィーネに流用可能な場合があります。その場合は回り止めワッシャーの追加購入は不要です。
リアエンド形状と回り止めワッシャーの選び方 (エンド角度はエンド爪とチェーンステーの角度です。上右画像をご参照下さい。)
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ハブ軸を前後に移動してチェーンの張り具合を調整できるフレーム(正爪や逆爪エンド)、一部の電動アシスト車のようにチェーンテンショナー標準装備のフレームの場合は必要ありませんが、
ストレートドロップエンドタイプのフレーム(現在の外装変速対応フレームはほとんどコレ)ではチェーンの張り具合を微調整できるチェーンテンショナーが必要になります。フロントシングルであればCT-S510、フロントがダブルの場合はCT-S500が必要です。
※CT-S500は対応スプロケットが18T/20Tのみとなります。
ALFINEではセンターロックタイプのブレーキローターが使用可能です。
ブレーキキャリパーに合わせてナロータイプまたはワイドタイプローターをお選び下さい。
(ALFINEブレーキキャリパーBR-S700の場合はナロータイプが指定されています)
ローターの取付
ロックリングを使用して固定します(ロックリングはローターに付属しています)。
※11速の場合は内装ハブに付属しているロータースペーサーを併用します。
※ローター取り付けの際にはロックリング工具TL-LR10を使用します。TL-LR15等のガイドピンが飛び出している工具は使用できません(ハブ軸がQR非対応のためピンが入りません)。
Di2の変速操作はSW-S705(フラットバーハンドル用スイッチ)を使用します。コレ以外にもロード/MTB用のDi2レバーやスイッチの使用が可能です(7970シリーズを除く)。
Di2のパーツ構成は柔軟性が高いためDi2用STIに加えてSW-R600等のスイッチも増設可能です。使用に条件付きのものもございます(SW-R610等)。
※ジャンクションAのポートがすべてふさがっていて増設できない場合はジャンクションBを追加してポート数を増設することも可能です。
Di2システムではジャンクションという部品を使用してケーブル差し込み口を増やします。ジャンクションAはハンドル側、ジャンクションBはバッテリーの近くに設置する場合が多いです。
ジャンクションAは設定ボタンを装備しておりバッテリー残量表示も兼ねた仕様です(SC-S705は設定ボタン無しですが現状ALFINEでは設定ボタンは使いません)。液晶ディスプレイ付きモデルはギアの段数表示も可能です。
ジャンクションAは下記から1つを選択します。ALFINE Di2では液晶表示付きジャンクションAを使用することが多いです。SC-MT800がオススメ。
※SC-MT800とSC-M9051は機能的な違いはありません。
※SC-MT800とSC-M9051はワイヤレス機能(BluetoothおよびD-FLY)に対応しています。
Bluetooth機能はスマホ/タブレットのE-tube PROJECTアプリでDi2のワイヤレス設定が可能です。D-FLYは対応しているサイコンにギア段数等をワイヤレスで表示できる機能です。詳しくはコチラ>>
・液晶表示付きジャンクションA(インフォメーションディスプレイ)
・ジャンクションA
※SC-MT800,SC-M9051を使用する際はバッテリーマウントBM-DN100(バッテリー外装の場合)または内蔵バッテリーBT-DN110(バッテリー内蔵の場合)が必要となります(旧バッテリーマウントSM-BMR1/2、旧内蔵バッテリーSM-BTR2では動作しません)。詳しくはコチラ>>
バッテリー側に使用するジャンクションです。ケーブルを外装する場合はSM-JC40をBBハンガー下に固定します。フレーム内部に通す場合はSM-JC41を使用します。
SM-JC40(外装)
SM-JC41(内装)
・EW-SD50ケーブルの抜き差しには専用工具TL-EW02を使用すると便利です。
・ケーブルをフレーム内に通す場合はケーブル取り出し口の穴の隙間をグロメットSM-GM01/02を使用して埋めます。
・フレーム外側にケーブルを這わせる場合はケーブルカバーSM-EWC2を使用してケーブルをフレームに貼り付けます。
バッテリーはSM-BTR1(外装用)とBT-DN110(内蔵用)があります。
実はDi2システムの制御チップは外装用バッテリーマウント(BM-DN100)と内蔵バッテリー(BT-DN110)に内蔵されています(シマノではこれらをマスターユニットと呼んでいます)。
バッテリーの充電時間は残量によりますが約1.5時間となります(内蔵タイプではACアダプターの仕様やパソコンのUSBポート経由で充電する場合は3時間程度かかる場合があります)。
外装バッテリーマウントの違い
・BM-DN100-L(ロングタイプ):ドリンクホルダーのネジ穴に固定するタイプ。ほとんどはコレです。
・BM-DN100-S(ショートタイプ):ダウンチューブやチェーンステー裏等の専用のネジ穴に固定する場合はコチラです。付属するネジの長さによってバリエーションがあります。
・BM-DN100-I(ケーブル内装用):ドリンクホルダーのネジ穴に固定するタイプですが、ケーブルのみフレーム内に通す場合に使用します。
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バッテリーケースSM-BTC1を使用して内蔵バッテリーを外装にする方法もあります。この場合はジャンクションBは不要となります。充電器は内蔵バッテリー用充電器を使用します。
ALFINEは11速用と8速用でメンテナンス方法が異なります。
11速用
11速用では古い内部オイルの抜き出し~内部洗浄~新しいオイルの注入という手順でメンテナンスします。オイルは11速専用品となります。
初回点検の目安は1,000Km、以後は2年間に一度(頻繁に乗る場合は5,000Kmごと)を目安にして下さい。
メンテナンスキットはコチラ>>
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